日本冷凍空調学会論文集に掲載決定

日本冷凍空調学会論文集に掲載決定

精密機械工学専攻で研究生の田中英次さん(指導教員:田中勝之教授)が執筆した論文「データセンターの冷却時の排熱から動力回収するための圧縮機補助によるランキンサイクルシステムの検証」が日本冷凍空調学会論文集への掲載が決定し,web上において早期公開されました.

https://doi.org/10.11322/tjsrae.26-08

田中英次さんの研究は,データセンターの高性能化に伴う多量の排熱を放熱することと同時に,その熱エネルギーを電力で回収して再利用する省エネルギー化を目的とし,積極的な放熱ができるヒートポンプサイクルと熱機関であるランキンサイクルを一つのサイクルに合わせた新しいサイクルを提案し,その可能性をシミュレーションにより検証しました.

ヒートポンプは,高い放熱性能が得られますが,冷却のための消費電力が大きく,データセンターの消費電力がさらに大きくなってしまいます.ヒートポンプでは,冷却と同時に外部へ放熱するので,この熱エネルギーをランキンサイクルで発電することが考えられますが,発電に十分な熱エネルギーではなく,実現していません.そこで,田中研究室で別におこなっている低品位な熱源で発電可能なオーガニックランキンサイクルの運転条件を参考にして,ヒートポンプから放出される熱エネルギーの温度が,発電に十分な温度になるように,圧縮機による圧力比を調整し,発電に十分な放熱量にしたことと,さらには,単純にヒートポンプとランキンサイクルを組み合わせると,その間の熱交換器による損失がありますので,ヒートポンプの機器である圧縮機をランキンサイクルの構成機器の一つとして組み込んだ新しいサイクルを考案しています.この新しいサイクルを実際に構築した際の各機器の効率を加味して,その効果を調べた研究成果になります.

今後は,この成果をもとに,実機による実証試験をおこなうための予算を申請し,近い将来のデータセンターへの実装を夢見ています.